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100歳まで歩いて暮らせるまち生野区

100歳まで歩いて暮らせるまち生野区

生野南ふれあい協議会主催の「100歳まで歩こう!生野南プロジェクト」(生野南PJ)へ参加・協力いたしました。

もともと幸教寺主催の「100歳まで歩いて通えるお寺プロジェクト」(100PJ)のイベント「歩いて通えるココロとカラダそして街」にご参加くださった生野区社会福祉協議会(社協)福祉コーディネーターの鈴木さんが生野南PJの発起人です。

福祉コーディネーターの鈴木さんを中心に、ふれあい協議会の会長様と女性部長様、田島地域ブランチ、社協、そして100PJメンバー(板矢、石原、藤田)、木村和弘氏、金康裕氏でイベントの企画・準備にあたりました。

プロジェクト及びイベントの詳細は下記リンクより

講義中の板矢氏

参加者は48名。

イベント内容は理学療法士板矢氏による「”正しい歩き方”を身につけて健康寿命を延ばそう!」という講義からスタート。

講義内容は大きく2点でした。

1点目は、歩く事によって筋肉と血管に柔軟性が生まれ、それが怪我の予防や生活習慣病の予防に繋がり、その結果健康寿命の延伸に繋がるというもの。

2点目は、正しい歩き方にはバランスが重要で、イスなどの物を使った片足立ちのトレーニングをし、無理のない歩幅で歩く事。歩く際、膝にかかる衝撃がどれくらいのものなのかを知る。

以上を踏まえ、最後に正しい歩き方についての指導でした。

講義後、まち歩きに移行しましたが、生野南会館から幸教寺までは片道3.8キロの距離です。主に、平野川沿いを北上し往復して会館へ戻るという単純なルートでした。

お年寄りの方が中心となったため、実際にその距離を歩けるのかが企画段階でも議論となりました。

そこで、日常的に歩く方、そんなに歩かない方、杖などを使って歩く方と3グループに分け、更に休憩地点を2地点設けて緊急時用の車イスを3台準備しました。

生野南会館を出発後、最初の地点は会館から1キロ未満の地点「舎利寺公園」にて休憩。休憩中、木村和弘氏による生野区トリビアをお話してもらいました。

抜粋すると、舎利寺公園にある石碑は、昭和5年に建碑されたそうで、元々は畑とたくさんの養鶏場があったとのこと。

舎利寺公園

大正末期から大阪の人工増加に伴い宅地化が進み現在の町並みとなったそうです。

このように、生野区トリビアをお話いただくことによって、まちの新たな魅力に出会い、その発見により日常とは違う町が顔を覗かせてくれます。

休憩地点2つ目は「舎利寺中央公園」(会館から1.1キロ)この公園自体にトリビアはなかったのですが、大変広くベンチも適当にあったので記念撮影の場所としてうってつけでした。

記念撮影

更に、スタート地点の会館からゴールである幸教寺までの折り返し地点にもなっていたので、ここでゴールまで歩く人、自宅へ帰る人という感じに分かれました。

勝山通りを渡り、途中いくつかの生野区トリビアの説明を受け、ゴールである幸教寺へと到着しました。

到着後は、水分補給などの休憩をしながら参加者の皆さまと一緒にワークショップをしました。

内容は単純で、歩いてきたルートについて新発見や歩いてみた感想などを地図に書き込み、皆で共有するというものでした。

「あの橋なんて橋やっけ?」「あの公園の石碑何やっけ?」「皆で歩けて楽しい」「地元やのに知らん事いっぱいやったわ」「こんなに歩けたのは久々よ。あなたのお陰」などたくさんのご意見や感想をいただきながら地図に記していきました。

ワークショップ 鈴木さんの発表

完成した地図は後日、生野南会館に飾られることとなります。今回、イベントに企画段階から参加させていただい思ったこと。

生野区は、歴史的資源に恵まれ、下町ならではの情緒あふれるまち。

そこで活動する人たちは、積極的で、人同士の繋がりを何よりも大事にされているなと感じました。

各組織が組織のみで活動するのではなく、色々な組織・団体と企画準備ができる”横のつながり”を広げられれば何でもできると確信しました。

今回のイベントは生野南ふれあい協議の皆さんをはじめ、100PJメンバーや社協などの各団体によって実現しました。

”歩く事の楽しさ”と”まちの魅力”を伝えるこのイベントは、既にある資源を活用し、まちに住む人と人を繋げるコミュニティの形成にも繋がります。

更には、歩く事によって板矢氏が説明したように動脈硬化や歩行能力の低下を抑制し、健康寿命の延伸にも繋がり、結果的に社会保障費の負担軽減にもなるでしょう。

最後に

この活動は、既にあるまちの資源を利用しているので費用があまりかかりません。

「〇〇がないと成り立たない。〇〇がいないと成り立たない。」など、特殊な人物・技術・技法も必要ありません。

必要なのは

”やる気”だけです。

この素晴らしい活動を100PJメンバーは無償で支援いたします。

ご興味のある生野区内の団体様、是非下記リンクよりお声がけください。

お問い合わせ│大阪市生野区の【心と身体の健康】を伝えるお寺│幸教寺 (koukyouji.online)

投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早17年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。