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次の世代へ アンケートご協力のお願い

おかげさまで10周年

2012年4月1日より第四代幸教寺住職として就任し、来年で10年目となります。

本当にあっという間の歳月でした。

振り返りますと、はじめは先代住職と一緒に月参りやご法事を勤めさせていただきまして、本山とは違う法務などに四苦八苦しておりましたが、皆様の温かい思いに何度も救われました。

時にはお褒めの言葉を、、、

時にはお叱りのお言葉を、、、

ご指導ご鞭撻により今日を迎えることができましたこと改めて感謝申し上げます。

この10年の歩み(事業一覧)

アンケートをお願いする前に、この10年の歩みを少しご紹介したいと思います。

・聖教現代語訳配布

・春秋彼岸会再開

・本堂床補強工事

・衣体修繕

・終活セミナー開始

・本堂お手洗い改装工事

・幸教寺HP作成

・マインドフルネス&シンギングボウルセミナー開始

・お寺新聞ココカラLIFE発行

・庫裡改修工事

・永代供養納骨壇アミターユス建立

・100歳まで歩いて通えるお寺プロジェクト(100PJ)

聖教現代語訳配布

聖教(しょうぎょう)と読みます。

主に、浄土真宗の根本経典である『浄土三部経』や親鸞聖人の書かれた『教行信証』など様々な書物が収められている本です。

この現代語訳(意訳)をお参り時に配布し、「今、ここを読んでいます。このような意味です」とガイドさせていただきました。

最初は、浄土真宗のみ教えをわかりやすく伝えてくださっている第8代蓮如上人のお手紙『御文章32通』から。

次に、親鸞聖人のご生涯を編纂された第3代覚如上人の『御伝鈔』

次に、浄土真宗のもっとも大切なお経「仏説無量寿経 巻上」

そして今ようやく『仏説無量寿経 巻下』です。

ここまでで約8年かかりましたが、これからも『観無量寿経』『阿弥陀経』『三帖和讃』『歎異抄』など代表的な書物をお伝えしていこうと思います。

春秋彼岸会再開

代表的な法要である彼岸会。

日本全国どこのお寺でも勤められている行事と思ってばかりいましたが、私の就任当時は休止していました。

それは先代住職がご高齢で独り身だったからです。

ですので、就任4年目に再開いたしました。

とはいえ、ただお勤めをする。ただ、ご法話をする。

これでは面白くないので、何かイベントと併用しようと考えました。

そしてやりはじめたのが落語会と終活(お片付けセミナー)でした。

法要ですからご門徒様は参拝をされるのですが、そこに楽しみも加わって普段厳かな雰囲気のお寺に賑わいを運んでくれました。

本堂床補強工事

床下なので写真が撮れませんでしたが、大正時代の本堂の建て方がよくわかりました。

大きな寺社仏閣はわかりませんが、当寺の本堂床は地面にブロックを横に敷いて、その上に柱を建てる感じでした。

そのため耐震に関して心配がありましたが、補強していただきました。

衣体修繕

衣体とは、布袍・袈裟・袴など普段着ている着物や法要時に着る袈裟を指します。

先代住職は女性でしたので私が就任した時、男性用の衣体はかなり古いものばかりで使い物になりませんでした。

しかし、ご門徒さま(檀家)が寄進していただいた衣を捨てるわけにもいきませんので、すべて修繕し大切に保管させていただきました。

ほつれを直し、破れた箇所は布をあて、汗染み抜きをし、防腐処理を施し、更に現代用に使いやすく装飾を足しました。

終活セミナー開始

就任5年を過ぎたころ、ようやく法務にも慣れ始め余裕が出てきました。

普段、私はご門徒さまのご自宅へ伺い、読経をして、そのあとお茶などの接待をしていただくのですが、この時に葬儀費用・相続・お布施の金額・墓じまいなどのご相談を受けるようになり、最初は「専門家へ聞かれてはいかがでしょうか?」とお答えしていました。

しかし、終活という人生プランニングの中心に僧侶がいなくてどうするのか?

このように考えるようになり、積極的に勉強やセミナーへの参加、終活関連業者様とのお付き合いもするようになりました。

今ではそれなりに質の良い情報をお伝えできるようになっております。

本堂お手洗い改装工事

本堂横に参拝者用のお手洗いがございますが、ずっと和式のままでした。

お寺へ参拝されるのはほとんどが高齢者の方、さらに最近の子供たちは和式トイレを知らないようにもなってきました。

私は「お寺なんだから和式でも不思議はない」と勝手に思っていましたが、時代背景にまったくそぐわないので改修し洋式にしました。

ご門徒さまからは好評です。

幸教寺HP作成

当サイトは2020年より開設いたしました。

高齢者の方とネットは今でも相性はよくありませんが、次世代のお寺作りにはどうしても必要であると感じ決めました。

当寺HPはワードプレスで作られています。

カスタマイズしやすいことが利点で、今でも私自身が手を加えております。

来年以降に大幅アップデート予定です。

マインドフルネス&シンギングボウルセミナー開始

マインドフルネスとの出会いは20代の頃に座禅体験をしたことがきっかけです。

何かと精神的に不安定な時期でもありましたが、瞑想をすると落ち着きを取り戻し、物事にとらわれることなくクリエイティブに行動できました。

今、その結果が表れています。

更に、チベット仏教の瞑想で使われているシンギングボウルを用いることによって、マインドフルネスだけではなくヒーリングとしての瞑想活動も毎月15日13時から本堂ではじめました。

女性参加者が多く、瞑想目的だけでなくそのままお悩み相談になることもありました。

今ではお寺以外にも「もものや」様で月に一回マインドフルネスサロンを開催しております。

瞑想や開催場所については下記リンクからどうぞ

お寺新聞ココカラLIFE発行

先ほどHP作成のところでネットと高齢者との相性がよくないことを書きました。

また、ネット環境がよくない方もいらっしゃいます。

これではお寺の情報発信に偏りが生じるので「紙媒体でお配りしてはどうか」とお寺新聞ココカラLIFEを昨年9月に発行しました。

コチラには、住職の戯言・活動報告と予定・法話・終活などについての情報提供、優先的にイベントのご案内などもしております。

11月号を添付しておきますのでご覧くださいませ。

また、必要な方は【お問い合わせ】よりご連絡ください。

庫裡改修工事

庫裡(くり)とは、住職や僧侶の居住空間をいいます。

写真は応接室の壁の写真ですが、雨漏りにより水が床の基礎部分まで浸食。

対策をせねば危ない状態でした。

今ではすっかり綺麗になり、皆が集い使えるようにいたしました。

内装については下記リンクより


永代供養納骨壇アミターユス建立

お墓とは、故人様亡き後もご親族が地元に住み続けることが前提です。

しかし、現代社会において地元に住み続けること自体が困難になりつつあります。

それなら「自分たちが参れずとも誰かが(僧侶)が供養してくれる納骨堂に」と思われるのも当然です。

このように考え、「今後どこに納骨すればよいのか?」と迷う方が多くなると考えていました。

既に、親族内でも「マンションで仏壇がないので安置できない・介護費用にお金がかかって納骨(葬祭費)まで出せない」という理由から、斎場でのお骨受け取り拒否や、わざとお骨を電車やお寺の門前に置いて帰る事例が多発しています。

遠い親戚ともなればなおさらかもしれません。

この流れはますます加速していく中、幸教寺としてこの社会問題の解決に尽力すべく、2021年5月に永代供養墓(合祀墓)及び納骨壇の建立をいたしました。

~大切な想いはいつでも会いに行ける場所に~

100歳まで歩いて通えるお寺プロジェクト(100PJ)

古来よりお寺とはどのような場所であったのか?

それは、どのような人でも受け入れられる共有地(コモンズ)でした。

しかし、現代においてはお葬式や法事のイメージが強く、ご門徒様以外の方では非日常的な場所となっております。

そこで、従来のお寺のあり方であるコモンズという利点を活かし【健康寿命の延伸】をテーマに活動をしていくことを考えました。

お寺で健康寿命の延伸をテーマに活動することにより、誰もが自分を大切にでき、心の余裕を他者にお裾分けし、より前向きな死生観を抱ける機会をつくれるのではないでしょうか。

意図として、より前向きな死生観を抱くためには、健康寿命の延伸(心身共に安定した状態で、他者との繋がりを感じられること)が必要に思います。

年齢が上がるほど精神的にも肉体的にも衰え、それに関する悩みが多くなってくると思われますが、当寺では悩みを解決するため、悩み相談や終活セミナーをし、肉体の解決には健康体操コミュニティの設置をし、まさに【100歳まで歩いて通えるお寺】を
目指して動き出しました。


内容や詳細につきましては下記リンクより

次世代へむけて

さて、これから先10年は時代が更に大きく変わることでしょう。

それは誰もが予想できないほどのスピードで変化するまさに諸行無常の世界です。

少子高齢化の波は止むことなく、人員確保のため外国人労働者が増え、日本も多国籍国家になることは必然です。

しかし、私はそのような変化も楽しんで護持運営を進めて参りたいと思います。

何故なら仏教はもともとインドの教えで様々な国の人種にも文化にも対応してきた不変の歴史があるからです。

先人たちに習い、現代風にアレンジできれは諸々の問題は解決できるでしょう。

浅学菲才ではありますが、よりよいお寺作りを目指して精進いたしますので、アンケート記入にご協力のほどよろしくお願いいたします。

アンケートは下記リンクより

【アンケート】

投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早17年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。