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永代供養とは?その意味と費用

永代供養って何?というご相談をよく聞きます。
永代は「永きにわたってとか、末代まで」とイメージできますが、供養というワードに漠然としたイメージを皆さま持つようです。供養とは「供に養いあう」ということです。皆さまがお布施やお供えなどをして養うのはわかりやすいでしょうが、皆さまへは仏様から或いはご先祖様から何を養っていただいているのでしょうか?
今回は、永代供養の意味と費用について書きます。

まずは、気になる永代供養の費用についてです。
永代供養料(使用料+管理料)刻字料、お布施の3つの費用が必要となります。

またこれら3つの費用を個々に請求せず「永代供養費用一式」として請求する霊園や寺院も増えてます。(当寺院もそうです)永代供養に必要となるものや費用相場を理解しておけば、より自分自身に合った供養の形式を選んでいくことができるかと思います。

以下の内容を確認していきましょう。

永代供養にかかる費用

永代供養にかかる費用は、おおよそ10万~150万程度です。預け先の施設が整っている場合(最新のビル型納骨堂)は、この金額以上になる場合もありますが、基本的には50万円程度を用意しておきましょう。

この料金の内訳は上記にも書いておりますが、

永代供養料(永代にわたって、ご遺骨を供養・管理する費用)
・刻字料(法名碑に氏名を彫ってもらう費用)
・お布施

の3つです。

この3つ以外にお金が別途必要となってくることもあるでしょうが、基本的にこの3つの費用を押さえておけば大丈夫です。次に、これら3つの必要不可欠な費用と仕組みを確認していきましょう。

永代供養料

当寺院の永代供養壇「アミターユス」

永代供養とは家族や子孫に代わって、寺院が永代にわたって遺骨の管理や供養する方法です。そのため、永代にわたって供養をしてもらう「永代供養料」が必要となってきます。この永代供養料は永代供養の3つのタイプによって異なってきます。

個別区画(30〜100万円程度)

個別区画とは通常のお墓のように専用の区画に納骨をするタイプのことです。

13回忌や33回忌といった一定の期間が過ぎると合祀墓に移される場合と永代にわたって専用の区画に納骨できる場合があります。永代供養の中で最も丁重な方法といえ、金額も平均50万円ほど必要になります。碑銘(お名前の刻字)などをする場合は、別途その費用がかかります。(6〜10万円程度)

集合区画(20~50万円程度)

集合区画とはお骨自体は粉骨せずに骨壷のまま納められるのですがスペース自体はは一つにまとめられているタイプのことです。

個人区画のように、永代にわたって個別の納骨スペースがあるわけではなく、13回忌や33回忌といった節目のときに、共同スペースに移されます。金額は大体20〜50万円程度が相場です。

合祀区画(10万円程度)

合祀(ごうし)とは、粉骨して他の人の遺骨と同じ場所に納骨し、記念碑などが建っているタイプです。

はじめから合祀専用の納骨室に収蔵されますが、3つの形式の中で一番安く、10万円程度が相場のようです。
金額は「個別区画>集合区画>合祀区画」となりますが、これらはあくまで相場であって、納骨する施設の環境や充実度によって永代供養料は前後します。

また、これらの永代供養料は「一人あたりの料金」です。墓じまいなどで永代供養したい先祖の遺骨が多くある場合は、費用が多くかかってきます。ただし納骨スペースが大きく複数の遺骨を収蔵できる場合は、料金もあまり変わらないという場合もあるようです。

遺骨がたくさんあって不安な場合は、事前に事情を説明し、費用的な面での相談をしっかりとしておきましょう。

永代供養でもお布施は必要?

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お布施とは、「自分にとって価値のあるものを差し出す」という古来より続く修行法です。また、寺院の護持発展に役立つようにという意味もあります。よく「お布施なのでお気持ちでとか、金額はありません。」と言いますが、修行法ですし、「自分にとって価値のある金額」もまちまちなので、そうお答えせざるを得ません。それでも金額提示しているのは、当寺の場合ですと、「金額提示した方がわかりやすい」ということと「原価はかかっているから」です。もし、高いと思われるのなら「元を取るつもりでお寺にたくさん参ってください」と私は申しております(笑)

ただ、あえて一言でいうと「読経のお礼としてお渡しするもの」です。永代供養でも「納骨式」と「年忌法要」に際しては、読経することになります。そのため、この2つの機会でお布施が必要となってきます。

ただし、「納骨式」のお布施に関しては、永代供養の費用と一緒になっている場合もあります。永代供養の費用に何が含まれているかは一度きちんと確認しておきましょう。

永代供養における刻字料とは

刻字料とは、墓石や法名碑に納骨者の名前などを彫刻する時に必要となってくる費用のことです。相場としては、大体6万円ほどになります。必ずしなければいけない場合と、希望によって刻字する場合があるので、永代供養墓を選ぶ際には気にしてみるとよいでしょう。

費用のまとめ

以上、永代供養には「永代供養料」「お布施」「刻字料」の3つが必要となってきます。これらにプラス会費や管理費などが必要となってくるケースもあるようです。費用に関して不明なことがあるのならば、永代供養をお願いする寺院や霊園にしっかりと事前相談をすると良いでしょう。永代供養に必要な料金や仕組みを理解して、自分に合った方法を選択してください。

供養とは

最後に供養についてのお話です。

元々は、神仏などにお香、花、燈明、飲食などの供物を捧げることの意ですが、日本では死者・祖先に対する追善供養のことを特に供養という意味合いが強いです。ここから派生して、死者への弔いという意味で広く供養と呼んでいます。

冒頭で、供に養いあうと書きましたが、私たちは何を養われているのでしょう?

実は、お布施には種類がございます。一般的にはお金を払うものをお布施と呼んでいるかと思われますが、それはお布施の中の「財施」というものになります。それに対して、神仏の加護や功徳、僧侶の法話など目には見えないけれど私に至り届いているものを「法施」といいます。わかりやすく言えば、法事などで僧侶の読経は「法施」そしてお布施は「財施」となるわけです。

読経は2500年前のお釈迦様からの教え(贈り物)だと思ってください。ただ、漢文で難しく何を言ってるのかわからないので、読経後に僧侶が法話という形でお手次(解説)をするわけですね。

そして、皆さんにとって一番ピンとくると思いますが、ご先祖様からはかけがえのない今を生きる私の命を賜っているのです。私はご法事などで「両親は何人ですか?」という質問をします。するとだいたいの人は2人といいます。ではその両親は?大体の方が「4人」とお答えになります。では、最後に「自分を入れて10代遡ればいったいご先祖様は何人でしょうか?」たった10代遡るだけで1000人以上の方この私の命を支えてくださっているのです。

その誰一人欠けても「あなたはこの世に存在しなかった」という事実がおわかりいただけると思います。そのご先祖様に感謝するために供養をするのです。そしてそのご先祖様は仏様となって浄土においでになられます。ですので、先祖供養と神仏への供養はほぼ同じといってよいでしょう。

いかがでしたか?神仏への供養とご先祖様への供養を通して、自分自身の命の尊さ、有り難さに気づいていくことこそ供養の要といえるでしょう。当寺では、毎月20日に「終活セミナー」をしております。詳しく知りたい方は無料ですのでどうぞご参拝ください。

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投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早17年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。