送骨について
皆さんこんにちは。
このブログで以前「送骨」についての記事を書きましたが、まだまだ送骨という言葉は、多くの人にとって聞きなじみのないものでしょう。それも当然で、これは非常に新しい供養の形だからです。
現在は弔いのかたちもさまざまです。それぞれがそれぞれにあった弔いのかたちを考え、それを実践しています。なかには、昔の常識ではなかなか考え付かないようなものもあります。
今回はそのようなサービスの一つである「送骨」について取り上げます。
送骨とは
かつて、「お骨をどうするか」という問題が起きた時は親族間で話し合い、実家のお墓に入れるのか、あるいは新たに購入するのか、寺院や霊園の納骨堂に入れるのか、所定の手続きを踏んで散骨にするのか、手元供養という形で自分たちで供養するのか、様々でした。
送骨とは、「遺骨を寺院等に郵送して弔う」という供養方法です。
従来のように、「お骨を自分の手で運び、埋葬してもらう」といったものではなく、郵送でお骨を寺院に送り、そこで供養してもらうのです。
また、この際に、「法名をつけてもらっていない」という人の場合は、送付先となった寺院で法名(戒名)を授けるといった処置がとられることもあります。
送られてきたお骨は寺院が引き取り、永代供養をしてくれます。
この「送骨」を行うことを目的とした業者も存在しています。この業者が梱包キットなどを遺族の元に届け、遺族に寺院にお骨を送らせるのです。その後で、寺院の方で読経などをして、合祀されるのが一般的です。
それでは、この一見とも思われる奇想天外な「送骨」のメリット・デメリットは何でしょう?
送骨とは、「遺骨を寺院等に郵送して弔う」という供養方法です。
従来のように、「お骨を自分の手で運び、埋葬してもらう」といったものではなく、郵送でお骨を寺院に送り、そこで供養してもらうのです。
また、この際に、「法名をつけてもらっていない」という人の場合は、送付先となった寺院で法名(戒名)を授けるといった処置がとられることもあります。
送られてきたお骨は寺院が引き取り、永代供養をしてくれます。
この「送骨」を行うことを目的とした業者も存在しています。この業者が梱包キットなどを遺族の元に届け、遺族に寺院にお骨を送らせるのです。その後で、寺院の方で読経などをして、合祀されるのが一般的です。
それでは、この一見とも思われる奇想天外な「送骨」のメリット・デメリットは何でしょう?
送骨のメリット・デメリット
送骨のメリットは3つ、デメリットは2つあります。
以下、それぞれ書いていきます。
【メリット】
1.どのような場所からでも納骨可能
何より一番大きなメリットは、「足腰など身体的に悪い、家族がいない、周りに頼る人がいない」という状況であっても納骨できる点です。少子高齢化が進んだうえ、「地元から離れてほかの土地で一生を過ごす」という人も増えた今、お骨を実家の墓に納めるため地元に戻ることが可能な人ばかりではありません。体が不自由でなかなか動けなかったり、非常に遠い所に住んでいるうえに多忙で寺院に行けなかったり、親族と仲が悪いという人であっても、送骨ならば大丈夫です。郵送することができ、それを受け取った寺院側で供養をしてくれるわけですから、身体的理由と時間距離などの心配がいりません。
2.金銭的負担が少ない
次に大きいのが、「金銭的な問題」でしょう。送骨は、多くの場合非常に安い金額で行うことができます。仲介業者にもよりますが、三万円程度から受け付けてもらえることもあります。上であげた「身体」「時間」「距離」の問題は、実はお金があれば解決できてしまう問題です。体が不自由な場合でも代行をお願いすることは可能ですし、また遠方にいる人であっても近場で納骨堂などを手配することもできるからです。
しかしこれにさらに、「供養したい気持ちはあるが、お金はかけられない」という悩みが加わった場合、「送骨」という手段は選択肢の一つとして挙がってきます。人を雇う必要もなく、格安で供養ができるというのは、とても大きなメリットです。
3.無縁仏にならない
次に、「無縁墓になる可能性がない」ということ。
送骨の場合、「合祀」というかたちで葬られるのが一般的です。ほかの人のお骨と一緒に寺院の墓地や納骨堂で祀られるため、たとえ承継者がいなくなったとしても、寺院が責任をもって供養していってくれます。実家の墓がない、独り身、親戚と疎遠、という人の場合は、特に利用価値が高いでしょう。
【デメリット】
1.心理的負担
まず、心理的な問題です。
「遺骨を、ゆうパックで送る」というやり方は、人によっては非常に強い心理的抵抗感を覚えるでしょう。人の死というのは極めてデリケートな問題であるため、供養も「感情」によるところが非常に大きいです。「自分は送骨にしたいが、親族が嫌がっている」などのケースの場合、遺族同士での話し合いが必須となるでしょう。
2.遺骨を二度と取り出すことができない
また、送骨の場合は「もう遺骨を取り出すことができない」というデメリットもあります。上でも述べたように、送骨は「合祀」というかたちで祀られます。個別のお墓はなく、またお骨もほかの方のものと混ざってしまいます。
これも上で述べた「心理的抵抗感」と関わってくるのですが、「終の住処すら、ほかの人と一緒になってしまうなんて」という抵抗感を覚える人は決して少なくはありません。
以下、それぞれ書いていきます。
【メリット】
1.どのような場所からでも納骨可能
何より一番大きなメリットは、「足腰など身体的に悪い、家族がいない、周りに頼る人がいない」という状況であっても納骨できる点です。少子高齢化が進んだうえ、「地元から離れてほかの土地で一生を過ごす」という人も増えた今、お骨を実家の墓に納めるため地元に戻ることが可能な人ばかりではありません。体が不自由でなかなか動けなかったり、非常に遠い所に住んでいるうえに多忙で寺院に行けなかったり、親族と仲が悪いという人であっても、送骨ならば大丈夫です。郵送することができ、それを受け取った寺院側で供養をしてくれるわけですから、身体的理由と時間距離などの心配がいりません。
2.金銭的負担が少ない
次に大きいのが、「金銭的な問題」でしょう。送骨は、多くの場合非常に安い金額で行うことができます。仲介業者にもよりますが、三万円程度から受け付けてもらえることもあります。上であげた「身体」「時間」「距離」の問題は、実はお金があれば解決できてしまう問題です。体が不自由な場合でも代行をお願いすることは可能ですし、また遠方にいる人であっても近場で納骨堂などを手配することもできるからです。
しかしこれにさらに、「供養したい気持ちはあるが、お金はかけられない」という悩みが加わった場合、「送骨」という手段は選択肢の一つとして挙がってきます。人を雇う必要もなく、格安で供養ができるというのは、とても大きなメリットです。
3.無縁仏にならない
次に、「無縁墓になる可能性がない」ということ。
送骨の場合、「合祀」というかたちで葬られるのが一般的です。ほかの人のお骨と一緒に寺院の墓地や納骨堂で祀られるため、たとえ承継者がいなくなったとしても、寺院が責任をもって供養していってくれます。実家の墓がない、独り身、親戚と疎遠、という人の場合は、特に利用価値が高いでしょう。
【デメリット】
1.心理的負担
まず、心理的な問題です。
「遺骨を、ゆうパックで送る」というやり方は、人によっては非常に強い心理的抵抗感を覚えるでしょう。人の死というのは極めてデリケートな問題であるため、供養も「感情」によるところが非常に大きいです。「自分は送骨にしたいが、親族が嫌がっている」などのケースの場合、遺族同士での話し合いが必須となるでしょう。
2.遺骨を二度と取り出すことができない
また、送骨の場合は「もう遺骨を取り出すことができない」というデメリットもあります。上でも述べたように、送骨は「合祀」というかたちで祀られます。個別のお墓はなく、またお骨もほかの方のものと混ざってしまいます。
これも上で述べた「心理的抵抗感」と関わってくるのですが、「終の住処すら、ほかの人と一緒になってしまうなんて」という抵抗感を覚える人は決して少なくはありません。
最後に
このように、送骨は非常に画期的な供養であることは間違いありませんが、どんなものにもメリット・デメリットがあります。
しかし、本来あるべき親子の関係性を何かしらの理由で築けなかったが、ワケあって遺骨を引き受けることになった場合など、複雑の状況の場合では送骨は重宝されることでしょう。
様々な人間関係が存在する現代において、供養の形も多様化しています。それぞれの状況の中で無理なく可能な供養方法で良いのではないでしょうか。
以下、以前書いたblogにも詳しく「送骨」について書いていますのでご覧ください。
しかし、本来あるべき親子の関係性を何かしらの理由で築けなかったが、ワケあって遺骨を引き受けることになった場合など、複雑の状況の場合では送骨は重宝されることでしょう。
様々な人間関係が存在する現代において、供養の形も多様化しています。それぞれの状況の中で無理なく可能な供養方法で良いのではないでしょうか。
以下、以前書いたblogにも詳しく「送骨」について書いていますのでご覧ください。
投稿者プロフィール
- 高校在学中に仏道へと入門し、早20年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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