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冠婚葬祭互助会は何がいい?メリット・デメリットについて

皆さんこんにちは。

冠婚葬祭互助会は、結婚式やお葬式などの冠婚葬祭の費用を月々の掛金で積み立てるシステムとして知られています。

月々のわずかな掛金の積み立てで将来へ備えると共に、互助会の会員優待を利用することで互助会内のサービスを活用でき、急な出費にも対応できます。

この仕組みは「前受金特定取引業」として、経済産業大臣の審査を通過した企業だけが運営できる事業ですが、最近はトラブルのご相談なども聞くようになりました。

今回は、互助会について、そのメリットデメリットや入会の判断基準などを書いていきます。

冠婚葬祭互助会とは

冠婚葬祭互助会は、月々一定額を積み立て、結婚式やお葬式が必要になった際に積み立てた額に応じたサービスを受けることができるものです。

皆で出し合ったお金で用意した備品、設備を葬儀が必要な人から順番に利用できるため、豪華な葬儀を比較的低価格で行なうことができます。

ちなみに、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会という組織もありますのでご紹介しておきます。

【一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会】

互助会のメリット・デメリット

このような積み立てシステムの互助会ですが、そのメリット・デメリットは何でしょうか?

メリット

人生の様々なシーンにおいてサービスを受けることができる互助会ですが

メリットとして挙げられるものは以下の3つです。

1 .急な出費を抑え豪華な冠婚葬祭を行なうことができる。

月々一定金額ため続けてきたので、満額になる頃にはそれなりの金額になります。

慶事ですと、あらかじめ予定を立てて費用を準備する期間もありますが弔事に関しては、急に多額の費用が必要になることもあります。

そのような時、積み立てておいた会費を使うことができるので、慌てることはなくなります。


2. 互助会員専用の割引サービス

互助会組織と提携しているホテル・レストラン・フォトスタジオなど様々なお店で割引が適用されるますので、人生の様々なシーンにおいてサービスをうまく利用できるのではないでしょうか。

実は、私自身も親族が大手互助会に入会していましたので、サービスの1つであった結婚披露宴会場の割引を相当額していただきました。


3. 積み立て途中の利用が可能

互助会は満額を支払うまでに数十回程度分割して支払いますが、もし満額を支払う前に亡くなってしまった場合であっても、現在の積立金との差額を支払うことでサービスが受けられます。

細かな規約こそあるものの、やはり保険的な意味合いでも”毎月決まった金額を払い続ける”という仕組み自体が安心に繋がると言えるかもしれません。

デメリット

互助会のデメリットとして挙げられるものは以下の3つです。

1. 積立金のみで葬儀費用をすべて賄えるわけではない

毎月同じ金額を積み立てていたら、互助会の積立金だけで葬儀費用のすべてを賄うことができると思いがちですが、仮に積立金だけで葬儀を行ったとしても非常に規模の小さな葬儀、またはグレードの低い葬儀になる可能性があります。

葬儀費用の場合ですと、予想外な出費が”飲食費”と”お布施”で、かなりの確立で積立金だけで葬儀を行うことはできません。

互助会サービスにおいて、この”何が費用に含まれていて、何が含まれていないのか”をしっかり把握することが重要です。

しかし、これらを判断するには”そもそも葬儀に何が必要なのか?”を理解しておかなければなりません。

予想より祭壇がみすぼらしく追加料金を払うなど、様々なものを追加した結果、数万円から数百万円請求されたというケースも存在します。

そのため、「積立てているから」と安心せずに、希望の葬儀をしたいなら多少追加料金を払う心構えをする必要があるでしょう。

そして、互助会の想定する冠婚葬祭は昭和・平成のような”豪華な式である”ことを肝に銘じてください。


2. 解約金トラブルが多い

メリットとして、解約時に掛金が返還される事が多い事を挙げました。

しかしそこでトラブルが発生することもあります。

加入中の互助会を途中で解約した場合、満額が返ってくるわけではなく、積立金から解約手数料を引いた額が払い戻される形になります。

この「解約手数料」が、消費者が想定していた金額よりも多くて、ほとんど返してもらえない、というトラブルが多いです。

また退会を申し出たところ「規約で退会は出来ないことになっている。」と主張され、応じてくれなかったというトラブルも報告されています。

そういったトラブルが多いことからか、互助会の解約代行サービスを行っている葬儀社なども見られます。

万が一トラブルになりそうなときは、消費者センターに問合せをしましょう。


3. 契約している互助会が倒産する恐れがある

大手ならまだしも、互助会自体は民間企業ですので当然経営破綻をする可能性も存在します。

その場合、法律で返還が保証されているのは、積み立てた金額の半額のみです。

以上、デメリット3つを挙げました。

実際にトラブルになっているケースを紹介しておりますので【】内をご覧ください。


判断基準は?

互助会のメリット・デメリットについて解説しました。

では、双方についてご理解いただけたところで、互助会に入会するか否かの判断基準について考えていきたいと思います。

・既に入会している

私自身もそうでしたが、互助会サービスの対象者は本人のみならず親族も含まれていることが多いです。

契約者本人が納得していて、規約等にもトラブルとなるような事項がなければ、そのまま利用すればよいのではないでしょうか。

・これから入会するなら

1. 互助会サービスを人生の様々なシーンにおいて、うまく活用できるかどうか。

例えば、提携しているホテルがよく行く旅行先であったり、子供さんやお孫さんのお祝いに写真撮影を利用するということにも使えたり、レストランが生活圏である等々。

そのような人ならばお得とも言えます。


2. 豪華な式をしたい。

結婚式など、自分の為でなくても親族の為に利用するのもありだと思います。

社会風潮的に、小規模で安価な冠婚葬祭が好まれるように言われますが、そもそも”自身が豪華にしたいならすればよい”のです。

冠婚葬祭は人生にそう何度もありません。

自分の人生の節目、あるいは集大成として、その生き様を周りへ伝える場でもあります。

どれもこれも”小規模、格安、手間いらず”な人生もいかがかと思います。


・入会しないなら

基本的には入会するならの逆です。

1. 冠婚葬祭が豪華である必要はない

デメリットで、互助会の想定する冠婚葬祭は昭和・平成のような”豪華な式である”と書きました。

金銭的に捻出する余裕がない場合は仕方ありませんが、自分の価値基準にそぐわない場合は必要ありません。

浮いたお金を新婚旅行や新築などに充てれば良いのです。


2. 契約に関するトラブル

トラブルが発生件数が増加しているのも事実です。

詳しくは、国民生活センターや日本消費者協会などに記載のトラブル事例を見ていただければと思います。

まとめ

いかがでしたか?

冠婚葬祭互助会は、その人の判断基準によって、その利用価値が大きく変わってきます。

冠婚葬祭とは、そもそも”宗教性”であったり”周りとの繋がり”に大きく関係する左右されるため、一般的なサービスのように”自身の判断基準のみ”で考えられないのです。

ただ、これだけは抑えておいて欲しい点が一つあります。

デメリット1.でも書きましたが、とても重要なので今一度書きますと、積立金だけで冠婚葬祭を行ったとしても予想に反して簡素な可能性があります。

事前に打ち合わせをしたとしても、当日に予想外な出費がかなりの確立であります。

そして、積立金だけで行うことができなくなることもあります。

ですので

”何が費用に含まれていて、何が含まれていないのか”

これらをしっかり把握することが最重要です。

しかし、これらを判断するには”そもそも冠婚葬祭に何が必要なのか?”を理解しておかなければなりません。

そのため、「積立てているから」と安心せずに、希望の冠婚葬祭をしたいなら多少追加料金を払う心構えをする必要があるでしょうし、逆に多少希望には添えなくても費用内に収めるという覚悟をお持ちください。

とはいえ、冠婚葬祭の内容や手順をネットの情報だけで正しく理解することは現実的ではありません。

そこで、当寺では毎月20日の13時~14時まで無料で「終活座談会」を開催しております。

葬儀に関しては、実際にかかる費用の内訳や、予想だにしない費用とは何か?についてお伝えしております。

逆に、座談会ですので参加者さんのお悩みを聞いて皆で情報をシェアするということもしております。

結婚式は?

という方に関しては、”仏前結婚式”をお伝えすることができます。

あまり聞かないかもしれませんが、これからの小規模な結婚式をデザインする新たな形態となるのではなかと思っています。

以上、冠婚葬祭互助会は何がいい?メリット・デメリットについてでした。

詳しくは【】内をクリックしてご覧ください。


【仏前結婚式】

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投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早17年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。