社会的処方をお寺から
9月25日は、お寺で100歳プロジェクトでした。ひっそりすぎるくらいの活動ですが、地域へと少しずつ認知されていることを嬉しく思いました。100歳体操といえば、おそらく30分間みっちりストレッチや体操をすることだと思われているのではないでしょうか?
しかし、うちの100歳体操は雑談メインです笑
この方法がベストかどうかはわかりませんが、この雰囲気はとても重要だと私達は思っています。無理なく長く続けることが大切。これってお寺の運営そのものではないかな?と気付かされつつ、最後はお悩み相談も受けました。
そもそも当寺で行っている「100歳体操」は社会的処方の考え方がベースとなっております。
社会的処方とは?
社会的に孤立し病気を抱えている高齢者などに、かかりつけ医が地域とのつながりをサポートすることで健康を取り戻してもらう取り組で、厚労省が推進することになりました。社会的処方は、社会的に孤立し生活習慣病といった病気を抱えている独り暮らしの高齢者などに、かかりつけ医が地域とのつながりをサポートすることで、病気の長期化を防ぎ、健康を取り戻してもらおうという取り組みで、すでにイギリスなどで導入され一定の効果があると報告されています。厚労省は、この取り組みを医療費の抑制にもつながるとして推進することになりました。具体的には、かかりつけ医に、診察の際、患者の生活状況を確認してもらい、社会的に孤立している人には「地域包括支援センター」といった行政機関を紹介し、行政機関がサークル活動や患者の会への参加といった地域とのつながりを促します。厚生労働省は年内にもモデル事業を始めることにしていて、今後、こうした取り組みに新たな手当を支払うことができるかも検討していくことにしています。
NHK NEWSWEB 孤立高齢者に「社会的処方」推進 地域とのつながり促す 厚労省
このように、運動をするだけではなくて、生活習慣病予備軍の方、単身世帯の方、高齢者の方、自宅療養中の患者さんなど健康に興味関心のある方の交流の場を”病院や診療所以外に”設けたいなと思いはじめました。
一見すると、どこにでもありそうなことなのですが、意外なことに医療福祉者と患者さんを含めた地域住民の皆さまとの距離は近くありません。
なぜなら、医療福祉者のお仕事は、患者さんの病を治し今よりも元気にすることだからです。
一方、患者さんも体の不調や病気にでもならなければ病院へ診察に行こうとは思わないでしょう。(それが休日ならなおさらです)
当寺でする社会的処方(ヘルスケア)とは、病気になって通院する前に生活習慣を見直したり、孤独になっていても人とのつながりに参加(復帰)しやすい環境を作り続けることです。
そのような活動をするにあたって担保となりうるのが、永続性と公共性のあるお寺という訳です。
最後に、共にプロジェクトをしていただいている理学療法士 板矢悠佑氏の感想を載せたいと思います。
今日の参加者は4名ですうち、お二人は再訪者さんでしたほんとうに嬉しいことです約2時間、筋書きのない雑談の中で、参加者の皆さんのお悩みを参加者全員で解決していきます。今日のテーマは2つ。五十肩への対処法と自分にあった運動でした。皆んなであーだこーだ言いながら話し合い。僕はPTの立場から、いつも通りの月並みアドバイスなんとなーく皆んなが納得できる答えを見つけて解散です。テーマと関係ないけど、やっぱり握力測定は不動の人気。新規のお二人は年齢平均越え皆んな人と話したいんだなーっと思った今日の100歳寺pj。
理学療法士 板矢悠佑氏 Facebook blogより一部引用
次回、100歳まで歩いて通えるお寺プロジェクト
10月24日(日)16時~18時です。
ご予約は下記リンクから
https://docs.google.com/forms/d/1cabob5BmzLVEU-6tHIOAmOAyVfxHhm7J7jX3OBwJVn0/edit?usp=sharing
投稿者プロフィール
- 高校在学中に仏道へと入門し、早20年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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