BLOG ブログ

【第53回 天王寺楽所 雅亮会 雅楽公演会】

【第53回 天王寺楽所 雅亮会 雅楽公演会】

― 朗読劇「語られた天王寺舞楽」―

本年も大阪フェスティバルホールにて雅楽公演会に出演いたします。

元宝塚トップスター 北翔海莉 さんを客演に迎え、古の音と祈りが交錯する一夜。

開催概要

日時:令和7年11月25日(火)
18:00開場 / 18:30開演(終演予定 20:50)


会場:フェスティバルホール(大阪・中之島)
チケット:5,000円(座席指定は16:30より)
(9月14日発売開始)


🎫 チケットぴあ[Pコード:305-563]
🎫 ローソンチケット[Lコード:53141]
🎫 イープラス・フェスティバルホールオンラインチケット

演奏:天王寺楽所 雅亮会
朗読:北翔 海莉
ナビゲーター:桂 吉坊

雅亮会についての紹介動画

本年の雅楽公演会ではZ世代の方にもその魅力を伝えるべく、クラウドファンディングをしました。(※目標金額達成しました)

過去の公演会の模様

第一部 管絃と舞楽 ― 音が語る古代の情景 ―

● 黄鐘調音取(おうしきちょう・ねとり)

管絃の始まりを告げる厳かな響き。笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の音が、天地の調和を象徴するように重なります。

祈りの場にふさわしい静けさと緊張感を湛え、千年の時を超えて受け継がれてきた「始まりの音」です。

● 管絃 海青楽(かいせいらく)

仁明天皇の御代、神泉苑の船遊びの中で即興的に生まれたと伝えられる曲。

水面に映る月や、穏やかにたゆたう風景を思わせる旋律が特徴です。

舟の動きに合わせて生まれた音楽が、今も“水の心”を伝え続けます。

● 舞楽「林歌(りんが)」

インドの高僧・馬鳴菩薩(めみょうぼさつ)の伝説に由来する舞。

衣には鼠の刺繍が施され、古来「子の日の祭」で奏されたとも伝わります。

その由来から「無常観」や「生死観」に通じる思想性を含む曲とされ、華やかな中にもどこか深い静寂が漂います。

生死や無常を見つめる哲理を秘めつつ、幻想的な美しさを放つ舞です。

第二部 舞楽 ― 平和への祈り、現代に響く ―

● 甘州(かんしゅう)

平調に属する準大曲で、唐の玄宗皇帝が辺境の地名をもとに作曲させたと伝わります。
かつて「天王寺楽人」が日本独自の形式として完成させ、現在まで受け継がれてきました。

このたび私は、甘州の主管(龍笛) を務めさせていただきます。
祈りの音を息にのせ、古の旋律を現代に響かせる――それは宗教者として、また一人の奏者としての願いでもあります。
この曲には、天地のめぐりと人の営みが重なり合うような壮大さがあります。
音が重なり、やがて静かに解けていくその瞬間、過去と現在が一つになるような感覚を覚えます。

● 採桑老(さいそうろう)

百済から伝わったとされる老翁の舞。

老翁が桑を採る姿を表します。

白髪の翁が鳩杖(きゅうじょう)を手にゆっくりと舞う姿は、人生の円熟と老成を象徴します。

「長寿を祝う舞」ともされますが、同時に人の生涯の儚さと美しさを映し出す深い舞でもあります。

天王寺に伝わるこの舞は、京の都で1度は途絶えながら、天王寺楽人によって復興され、現在に至るまで受け継がれてきました。

●長慶子(ちょうげいし)

雅楽公演の締めくくりを飾る定番曲で平安時代の貴族であった源博雅の作。

華やかさと荘厳さを併せ持ち、舞台を壮麗に閉じます。

「語られた天王寺舞楽」について

今回の公演は、朗読劇として構成され、北翔海莉さんが語り手として登場します。

千年以上の歴史をもつ天王寺舞楽の源流にある物語を、雅楽の音色とともに再び現代に蘇らせます。

ナビゲーターを務める桂吉坊氏の案内で、舞と物語、朗読と雅楽が交錯し、観る人の心に「祈り」の原型を呼び覚ます。

それが、今回の朗読劇の醍醐味です。

おわりに

古代から絶えることなく伝えられてきた天王寺舞楽。

その一音一舞には、千年の祈りが息づいています。

雅亮会の奏でる音と、北翔海莉さんの朗読が重なり合うことで、この夜は、過去と現在がひとつに溶け合う特別な時間となるでしょう。

ぜひ、フェスティバルホールでその瞬間をお聴きください。

投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早20年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。