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少額で心温まるお別れ:現代葬儀の費用と選び方ガイド

少額で心温まるお別れ:現代葬儀の費用と選び方ガイド

近年、葬儀の形態が大きく変わりつつあります。

かつては豪華な祭壇や大勢の参列者が一般的でしたが、昨今ではシンプルで少額の葬儀を望む方が増えています。

この記事では、葬儀にかかる費用の背景や適切なサービスの選び方について考察し、消費者庁や国民生活センターのデータを引用しながら現状を分析し、葬儀費用を抑えるための具体的な方法を提供します。

葬儀費用が高額になる背景

葬儀費用が高額になる背景には、以下の要因が挙げられます。

1. お葬式全般の知識不足

多くの人々は、葬儀に関する知識が不足しています。

これは、日常生活で葬儀に触れる機会が少ないためです。

そのため、葬儀の準備をする際に必要な情報を知らずに進めてしまい、結果として高額な費用を支払うことになります。

2. 葬儀社に関する情報不足

葬儀社の選び方やサービス内容についての情報が不足していることも、費用が増加する原因の一つです。

適切な葬儀社を選ぶためには、複数の葬儀社を比較し、サービス内容や費用について十分に検討することが重要です。

消費者庁によれば、「葬儀に関する情報不足が、費用の増加に繋がるケースが多い」という報告があります。

例えば、特定の葬儀社が提示するプランが最適であると信じ込み、他の選択肢を検討しないまま契約を進めてしまうことが多々あります「消費者庁報告書2022」。

葬儀社のセールストークに注意

葬儀社のセールストークには、次のようなものがあります。

・「故人様が最後にお使いになられるものですから、こだわったほうが…」
・「皆さん、そうされますよ…」

これらのセールストークにより、想定外の費用が発生することが多々あります。

葬儀の準備を進める際には、家族の意向を大切にし、適切なサービスと価格を選びましょう。

家や車の購入と同様に事前準備を

家や車を購入する際には、モデルハウスを見学するために店舗へ足を運んだり、試乗をしたり、インターネットで価格や性能を調べたりします。

同様に、葬儀についても事前に情報を収集し、検討することが重要です。葬儀は突発的な出来事であり、その場で急いで決定するのではなく、事前に準備をしておくことが望ましいです。

国民生活センターの調査では、「葬儀の事前準備が不十分なために、高額な費用を支払うケースが後を絶たない」と指摘されています「国民生活センター報告書2021」。

ご臨終から発生する費用

葬儀費用はご臨終の瞬間から発生します。

例えば、病院で亡くなられた場合、死亡証明書の発行には費用がかかります。

死亡診断書は葬儀の準備に不可欠な書類であり、発行費用は病院によって異なります。

平均して1通あたり5000円前後、最高で4万5000円かかることもあります。

また、自宅で亡くなられた場合には、死体検案書という書類が必要になります。

これは、医師が死因や死亡時刻を確認し、異常死でないことを判断するためのものです。

自宅での死亡時には、指定医が検案を行うため、時間外手当や往診料、診断書発行料がかかります。

調査によれば、平均で2万円前後の費用がかかることが多いです。

病院と葬儀社の関係

昨今、病院で亡くなられるケースが約8割を占めています。

病院は葬儀社にとって重要な営業窓口であり、公正取引委員会の調査によれば、遺体1体につき数万円、年間で1000万円以上のキックバックが病院に支払われることもあります。

これらのコストは、遺族が支払う葬儀費用に上乗せされていることが多いです。

しかし、近年は葬儀の縮小化により、病院への支払いも減少しているため、紹介される葬儀社の費用も抑えられる傾向にあります。

葬儀費用の主な項目

1. 祭壇費用
葬儀で最も高額な費用の一つが祭壇です。荘厳な「白木祭壇」から華やかな「花祭壇」まで、選択肢は多岐にわたりますが、いずれも高額であることが多いです。

2. 飲食費用
参列者への飲食提供も大きな費用となります。数を多めに頼んだり、お酒を振る舞ったりすると、費用が急増します。近年では、式場への飲食の持ち込みが許可される場合も増えており、これにより費用を抑えることが可能です。

3. お布施
お布施も高額な費用の一つです。お布施は物の執着を捨てるという修行法であり、その金額は施主の意向により決定されます。具体的な金額については、菩提寺に相談することが望ましいです。

お寺で葬儀を行うメリット

・本堂での葬儀
多くの葬儀を経験した結果、僧侶として感じたのは、本堂で葬儀を行う方が高品質で低価格であるということです。既に本堂には「お内陣」という立派な祭壇があるため、祭壇費用を抑えることができます。また、葬儀社によっては、本堂への飲食の持ち込みが可能な場合もあり、さらに費用を抑えることができます。

・自宅近くでの葬儀
お寺は全国に存在し、家族が自宅近くで葬儀を行うことができます。これにより、家族がゆっくりとお別れの時間を取ることができるというメリットがあります。

一例として、当寺院のお葬式の詳細を【】内にリンクに貼っておきます。

【幸教寺のお葬式】

【動画バージョン】

お寺での葬儀のご案内

当寺では、伝統に沿いながらも故人様、喪主様の意向に沿った新たな儀式形態を提案しております。

例えば、お通夜なし葬儀告別式のみの「一日葬」、葬儀式当日に49日(満中陰)、式次第を簡略化し、お別れの時間を長くする、漢文のお経よりも現代語訳のお経と法話など、次世代の葬儀を提供いたします。

わからないことの多い葬儀について丁寧にご説明させていただいております。

詳細は当寺のHPのお問合せにてご相談ください。

【お問い合わせ】

まとめ

現代の葬儀は、シンプルで少額な形式が求められるようになってきています。

葬儀費用を抑えるためには、事前の情報収集と適切なサービスの選択が重要です。

また、お寺での葬儀は、高品質で低価格な選択肢として注目されています。

家族が心から納得できる葬儀を実現するために、しっかりと準備を進めていきましょう。

消費者庁や国民生活センターのデータによれば、適切な情報と準備をもってすれば、葬儀費用は大幅に抑えることが可能です。

特に、事前に葬儀社のサービス内容を比較検討し、家族の意向に合ったプランを選ぶことで、無駄な費用を削減できます「消費者庁報告書2022」「国民生活センター報告書2021」。

投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早20年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。