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家にお仏壇がない場合の供養について

お仏壇とは

最近、お寺へ「仏壇がない場合の供養法について教えてほしい」というお問い合わせが何件かありました。
近年の住宅や世帯事情などを考えれば当然なのかもしれません。
そこで、今回はお仏壇がなくても供養する方法について書いていきます。

そもそもお仏壇とは、自宅に設置して亡くなった家族やご先祖様を供養したり、ご本尊などに手を合わせ、み教えを再確認したりする場所のことです。
古い家には仏間があったものですが、最近では和室すらない家もありますね。

皆様のご家庭にお仏壇はありますか?
最近の仏壇事情はどうなっているのでしょうか? 
少し古いデータですが、静岡市にある㈱インブルームスが2013年7月に発表した「仏壇に関する意識調査」から、世間の仏壇事情をのぞいてみましょう。

仏壇がある家は4割以下

「あなたのご自宅に仏壇はありますか?」と尋ねたところ、「ある」が39.2%、「ない」が60.8%。一人暮らしを除いても、実に6割の家庭には仏壇がないことが分かった。さらに、家庭で仏式葬儀が行われていると答えた473名(600名のうち78.9%)に絞っても、自宅に仏壇がない人の割合は54.3%と、半数を超えています。

 調査対象者600名に住まいを尋ねたところ、「持ち家(一戸建て)」61.1%、「持ち家(マンションなどの集合住宅)」18.2%、「民間賃貸住宅(マンション・アパート等)」14.0%、「公営住宅」5.0%、「その他」1.7%。住宅種類別で仏壇の有無を比較すると、一戸建てでは「ある」51.8%、「ない」48.2%と半数以上に仏壇がある一方で、マンションなどの集合住宅では、持ち家・賃貸を問わず約8割の家庭に仏壇がないことが分かりました。


「あなたの自宅に仏壇はありますか?」
 先祖や故人をしのぶ気持ちについてたずねると、81.2%の人が「先祖・故人をしのぶ気持ちを持つことは大切だと思う」と回答。しかし「先祖・故人に対して、供養を十分に行っていると思いますか?」という問いに対して、「(供養は)十分である」と答えた人は17%しかいなかった。これを仏壇の有無に分けて見ると、仏壇がある人(235名)では、「十分である」20.4%、「どちらかと言えば足りていると思う」42.6%。仏壇がない人(365名)では、「十分である」14.8%、「どちらかと言えば足りていると思う」33.9%となり、仏壇がある人は「供養を十分に行っている」と認識している率が高いことが分かりました。

お仏壇の有無による供養の意識差

先祖や故人をしのぶ気持ちについてたずねると、81.2%の人が「先祖・故人をしのぶ気持ちを持つことは大切だと思う」と回答。しかし「先祖・故人に対して、供養を十分に行っていると思いますか?」という問いに対して、「(供養は)十分である」と答えた人は17%しかいませんでした。これを仏壇の有無に分けて見ると、仏壇がある人(235名)では、「十分である」20.4%、「どちらかと言えば足りていると思う」42.6%。仏壇がない人(365名)では、「十分である」14.8%、「どちらかと言えば足りていると思う」33.9%となり、仏壇がある人は「供養を十分に行っている」と認識している率が高いことが分かりました。
自宅に仏壇がない人に、仏壇を置くことへの意向を聞いたところ、「今後置く予定がある」4.1%、「本当は置きたいが、置けていない」4.7%、「今は必要としていないが、将来的には置く可能性がある」44.4%、「将来を含めて置くつもりがない」44.9%となりました。将来的に仏壇を置く予定、または可能性がある人に「購入する仏壇を選ぶときに気になる点」を聞いたところ、もっとも多かったのは「大きさ」で68.6%、続いて「金額」66.5%、「置き場所」57.2%、「お手入れ」30.4%となりました。

まとめ

亡くなった人や先祖の供養を考えた時に、仏壇は象徴的な存在です。
しかし、仏壇がないと供養ができないということではありません。

例えば、供養のお気持ち、弔いの心、作法にとらわれず供養を行いたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
そのような方は、香炉・花瓶・ローソク立て・遺影の4点をそろえれば、家で供養ができます。
近所にお寺があるなら足を運んで本堂で手を合わせ、過去帳や位牌などを預けて永代供養をお願いすることもできます。

いかがだったでしょうか。データは関東のものなので関西とは事情が異なるかもしれませんが、お仏壇のある家というのは確実に減少しているように思います。
時代の流れとともに供養の形も変わる。それが「諸行無常」という仏教の根幹の思想そのものです。
ですので、皆さま一人一人のライフスタイルにあった供養法を当寺では提案させていただいております。
お気軽にお問合せくださいませ。

最後に、購入を検討しているけど費用的な問題をお抱えの方には、浄土真宗本願寺派 本山 本願寺よりご本尊を免物(めんもつ)としてお扱しておりますのでご検討ください。
(コンパクトなお仏壇のイメージです)

<以下、クリック>

本願寺 免物

投稿者プロフィール

石原 政洋
石原 政洋住職
高校在学中に仏道へと入門し、早17年以上携わっております。当寺ではあらゆる角度から仏教の素晴らしさをお伝えするとともに、仏教伝来より培われてきた伝統文化と健康を共有する「体験型」寺院を目指し活動しております。ライフスタイルの多様化により、葬送や納骨などの形式が変化している近年です。終活に関するご相談も随時承っておりますので、お気軽にご相談ください。